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高野山 霊宝館(れいほうかん)

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収蔵品紹介

仏に関する基礎知識:天部(てんぶ)

広目天立像「天」という言葉はサンスクリット語のデヴァ(deva)の漢訳で、本来インドでは六道(ろくどう)(地獄・餓鬼・畜生・阿修羅・人・天)中の天を意味し、「天界・天上界・天道」とも訳される「デーヴァ・ローカ」という言葉と、「神・鬼・天人」などを意味する「デーヴァ」という言葉は区別されていました。しかし中国において「天」と漢訳された際に両者の区別が明確でなくなり、両方の意味を兼ね備えるようになりました。

天部の諸尊はもともとはバラモン教やヒンドゥー教の神々であったものがほとんどですが、仏教の勢力が拡大するにしたがって仏教的性格と役割を与えられ、仏教に取り込まれていきました。

天部神(てんぶしん)は如来・菩薩や仏法、その信仰者を守護する護法善神として成立しましたが、のちに各尊のもつ能力を重視した現世利益信仰が盛んとなりました。

密教の成立とともにその数は一段と増え、例えば胎蔵曼荼羅には200余尊もの天部尊が配されており、またその姿はさまざまです。

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