メニューをとばしてメインの本文へ

高野山 霊宝館(れいほうかん)

メインの本文はここからです

収蔵品紹介

仏に関する基礎知識:星曼荼羅(ほしまんだら)

星曼荼羅は星供曼荼羅・北斗曼荼羅とも呼ばれ、天変地異や疫病などの災いを払い、また延命を祈る北斗法の本尊として祀(まつ)られます。中国の陰陽五行説や占星術、道教の影響を強く受けた曼荼羅です。星曼荼羅にはその形によって方曼荼羅と円曼荼羅と呼ばれる2種類があります。

方曼荼羅
香隆寺寛空が天暦年間(九四七〜九五六年)に修した北斗法に用いた曼荼羅を、成就院寛助(一〇五六〜一一二五年)が整備し、流布したのがこの曼荼羅です。
 三重院からなり、内院中央には仏の頭頂に宿る功徳を仏格化した仏頂尊の中でも大日金輪と並んで最高の仏とされ、また星曼荼羅中では北極星を表し、運命を司るといわれる釈迦金輪を配し、その周囲に九曜を、釈迦金輪の下方に北斗七星を描きます。第二院には十二宮、外院には二十八宿を配します。
円曼荼羅
 天台座主慶円によって始まるとされ、四重院からなり、内院中央に釈迦金輪とその上部に北斗七星が描かれ、第二院には九曜、第三院には十二宮、外院には二十八宿が配されます。方曼荼羅とは北斗七星の並びが逆になります。

また、一般の天変地異の場合に修する北斗法に対し、個人の長寿福貴を祈る場合には、その人の本命星(各人の生年に配して生涯の星となり、その人の運命や吉凶を支配する星)を祀る本命星供や当年星(その年々に定められた吉凶の星)を祀る当年星供が行われます。

高野山においては節分の日に星曼荼羅をかかげ、息災や所願成就を祈る「星供(ほしく)」と呼ばれる行事が毎年金剛峯寺や各塔頭寺院で行われています。


画像(星供曼荼羅図 金剛峯寺) 画像(星供曼荼羅図 清浄心院)
左:星供曼荼羅図 金剛峯寺
右:星供曼荼羅図 清浄心院(本図は北斗七星と九曜が同じ院に描かれています)

 このページのトップに戻る

このページは以上です。