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高野山 霊宝館(れいほうかん)

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収蔵品紹介

仏に関する基礎知識:五大力菩薩(ごだいりきぼさつぞう)

国宝・五大力菩薩像 有志八幡講十八箇院五大力菩薩は、千宝(せんぽう)相輪を持った金剛吼、金剛灯を持つ竜王吼、金剛杵を持つ無畏十力吼、千宝羅網を持つ雷電吼、五千剣輪を持つ無量力吼の恐ろしい忿怒(ふんぬ)の形相すさまじい五菩薩の総称です。中国で訳された『仁王般若波羅蜜経(にんのうはんにゃはらみっきょう)』によりますと、三宝(仏・法・僧)を護持する国王に対して、自ら赴いてその国を守護する仏であると説かれています。そのため、奈良時代から五大力菩薩を本尊として鎮護国家・万民豊楽を祈る「仁王会(にんのうえ)」が盛んに行われました。

平安時代になりますと弘法大師の請来の『新訳仁王経(にんのうきょう)』により、五大明王と結び付き名称や姿が変化して、菩薩の名称のもと忿怒形が採られました。

一般に菩薩は、やさしく慈愛あふれる顔をしていますが、この五大力菩薩は恐ろしい顔で、躍動感あふれる忿怒相であらわされています。これは国を守護し、外敵から国を守るという役割から、忿怒すさまじい姿を示されているものと考えられます。また民間では、盗難除けなどの種々の厄難から護る仏として信仰されました。

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