弘法大師空海と高野山の秘宝展
  於 中國陶瓷(とうし)美術館(大分県臼杵市)

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名  称
弘法大師空海と高野山の秘宝展
展覧会図録
場  所
中國陶瓷(とうし)美術館 
大分県臼杵市大字市浜808−1
期  間  
2003年2月23日(日)まで
主  催
弘法大師空海と高野山の秘宝展実行委員会
開催趣旨


 ごあいさつ
 弘法大師空海が高野山を真言密教の修禅道場・法身の里として816年に開創して以来今日までおよそ 1200年になろうとしていますが、大師入定後もその思想と文化は変わることなく、 現在まで連綿として受け継がれその命を育んでおります。日本の聖地である高野山は、 宗派を超えた人々の心の拠り所として年間数百万人の参拝者が訪れています。この高野山には、 弘法大師空海が命を賭けて長安の都から持ち帰ってきた歴史を語る貴重な品々をはじめとして、 密教文化の精髄を伝える宝物や往事の天皇や権力者が寄贈した彫刻、絵画、書といった文化財が、 度重なる災禍の難を逃れ失われることなく守り継がれ、今日、それらは信仰の対象ともなっております。 高野山には、まだまだ多くの調査研究の手が及んでいない宝物、文化財が眠っており、 こうした限りない素晴らしい文化財を含む聖地としての高野山を2004年には世界文化遺産へ 登録という動向も期待されております。
 この度の展覧会では、今までに公開されてきた国宝・重要文化財ではなく、 近年の調査研究によって見出された未指定ながらも国宝・重要文化財と同等の価値ある膨大な 宝物の中から秘宝およそ80点を公開いたしました。これらの宝物には奈良時代から江戸時代 に至る彫刻、絵画、工芸など美術的価値の高い秘宝も多く含まれています。又、今展の特色は、 平安時代から鎌倉時代の作品を中心にして出展作品の選定が行われたことです。 これは国宝臼杵磨崖仏の造顕が平安から鎌倉時代にかけてと推定されていることに配意したものです。 弘法大師空海の思想と文化や仏教美術の歴史を通じて、密教の強い影響を受けて造顕された 国宝臼杵磨崖仏の製作年代をはじめ、多くの謎に包まれた磨崖仏の歴史的背景についても併せて 考えていただければ主催者としてこれに勝る喜びはありません。
 最後になりましたが本展の開催にあたり貴重な宝物文化財の出陳と多大なご協力をくださいま した高野山金剛峯寺、山内各寺院ならびに高野山霊宝館、その他ご共催、ご後援くださいました 多くの方々に厚く御礼申し上げます。
        平成14年12月21日          主催者


番号
指定 名称 時代 所有寺院
1
未指定 弘法大師像(萬日大師) 室町時代 金剛峯寺
2
未指定 稚児大師像 室町時代 正智院
3
未指定 入定弘法大師像 江戸時代 金剛峯寺
4
未指定 高野大師行状図画 巻第三・九 江戸時代 宝寿院
5
未指定 灌頂歴名写本 室町時代 金剛峯寺
6
未指定 五悔文 鎌倉時代 宝寿院
7
未指定 大日如来坐像 平安時代 金剛峯寺
8
未指定 阿弥陀如来坐像 平安時代 金剛峯寺
9
未指定 丹生明神像 江戸時代 宝寿院
10
未指定 高野明神像(影向明神像) 江戸時代 宝寿院
11
未指定 天野社奉納経(阿弥陀経・法華経) 平安時代 金剛峯寺
12
未指定 伝教大師最澄書状案・寄進状 平安時代 金剛峯寺
13
未指定 金剛峯寺根本縁起(御手印縁起写) 江戸時代 金剛峯寺
14
未指定 厨子入金胎大日如来坐像 江戸時代 金剛峯寺
15
未指定 厨子入五指量愛染明王坐像 室町時代 金剛峯寺
16
未指定 金銅六器 鎌倉時代 持明院
17
未指定 鉄鉢・金椀 江戸時代 金剛峯寺
18
未指定 金銅一面器(火舎・六器・円台皿・華瓶二・飲食器二) 鎌倉時代 持明院
19
未指定 両頭愛染明王像 江戸時代 金剛峯寺
20
未指定 愛染明王坐像 江戸時代 金剛峯寺
21
未指定 普賢延命菩薩像 江戸時代 円通寺
22
未指定 聖天秘密曼荼羅図 江戸時代 金剛峯寺
23
未指定 不動明王二童子像 室町時代 金剛峯寺
24
未指定 八葉梵字浮彫小九尊像 中国唐時代 金剛峯寺
25
未指定 般若心経(隅寺心経) 奈良時代 正智院
26
未指定 仏説菩薩念仏三昧経巻第七(天平写経) 奈良時代 金剛峯寺
27
未指定 般若理趣経 平安時代 金剛峯寺
28
未指定 紺紙金銀字交書法華経 巻第四(中尊寺経) 平安時代 金剛峯寺
29
未指定 紺紙金字大般若経 巻第三百五十(荒川経) 平安時代 金剛峯寺
30
未指定 北条政子自筆書状 鎌倉時代 金剛三昧院
31
未指定 版本悉曇字記(高野版・秋田城介安達泰盛刊記) 鎌倉時代 宝寿院
32
未指定 大黒天像 鎌倉時代 宝寿院
33
未指定 元冠の役出陣四社明神像 江戸時代 金剛峯寺
34
未指定 錦織弘法大師・阿弥陀如来像 鎌倉時代 金剛峯寺
35
未指定 金銅五鈷鈴 鎌倉時代 無量光院
36
未指定 金銅独鈷杵 鎌倉時代 正智院
37
未指定 金銅三鈷杵 鎌倉時代 宝寿院
38
未指定 金銅五鈷杵 鎌倉時代 宝寿院
39
未指定 銅金剛盤 鎌倉時代 宝寿院
40
未指定 木製朱漆塗金剛盤 鎌倉時代 宝寿院
41
未指定 厨子入大黒天像 江戸時代 無量光院
42
未指定 蓮台形舎利容器 南北朝時代 金剛峯寺
43
未指定 弁才天坐像 江戸時代 金剛峯寺
44
未指定 春日厨子曼荼羅 室町時代 金剛峯寺
45
未指定 弘法大師像 江戸時代 金剛峯寺
46
未指定 阿弥陀聖衆来迎図(高屋肖哲画) 大正時代 本王院
47
未指定 弘法大師・丹生高野両明神像(問答講本尊) 江戸時代 宝寿院
48
未指定 楊柳観音像 高麗時代 宝寿院
49
未指定 高野山絵図 江戸時代 金剛峯寺
50
未指定 両界曼荼羅図(対幅) 室町時代 金剛峯寺
51
未指定 木造深沙大将像 鎌倉時代 金剛峯寺
52
未指定 一字金仏頂尊 鎌倉時代 金剛峯寺
53
未指定 木造金剛神像 鎌倉時代 金剛峯寺
54
未指定 『投華-密教に入る』高山辰雄画 現代 金剛峯寺
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