弘法大師の名宝リスト

第5回霊宝展「弘法大師の名宝」この世の浄土と永遠の祈り-展示リスト

昭和59年4月1日~5月20日

ごあいさつ

第五回高野山霊宝展が、時あたかも弘法大師御入定一千百五十年御遠忌にあたる本年に開催されますことは事柄の重大であることを痛感いたします。全国の町々や津々浦々から弘法大師の遺徳を仰いでこの山に参詣する方々が、大師縁りの品々や本山保存の宝物の数々を拝観されて、偉大なる大聖弘法大師を偲ばれますことはまことに意義深きことと存じます。

本年は収蔵庫兼陳列館の新築にあたり、皇室より寄進された御物の数々、伽藍御影堂の奥深く宗宝として厳重に保管され納められています飛行三鈷杵をお目にかけることが出来、皆様とともに随喜の至りであります。

その他吉永邦治画伯が、インド、西域、中国の仏教遺跡の写真をとり、自らスケッチされ、仏教東漸の道筋を明らかにすることは、平安初期の昔に中国に留学し密教を伝えられた弘法大師の求法の精神に倣うものであって、これまた深い意義が有るものと信じ、御参観の皆様の御清観を得れば幸と存じます。一言のべて御挨拶といたします。

昭和五十九年四月一日 高野山霊宝館館長 山本 智教
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