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高野山 霊宝館(れいほうかん)

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収蔵品紹介

仏に関する基礎知識:弥勒菩薩(みろくぼさつ)

弥勒菩薩像仏陀が入滅されたのち、将来仏となってこの世にあらわれて法を説き、衆生を救う約束がなされているのが弥勒菩薩で、すでに将来仏となることが約束されていますので、菩薩ではなく「弥勒仏」ともいわれます。ただいま兜率天(とそつてん)において修行、思念中であるとされています。

しかし、その弥勒菩薩、弥勒さまが救世仏(きゅうせいぶつ)として兜率天からこの世に出現するのは、釈迦の入滅後の56億7000万年後であるとされています。残念ながら現在の我々では遭うことがかないません。

弥勒菩薩は、梵名(ぼんめい)をマイトレイヤといい、「慈から生まれたもの」と訳されて中国では慈氏菩薩とも呼ばれています。弥勒の兜率天は、釈迦の母摩耶夫人などもおられる天上の浄土とされ、その浄土内には四十九院があり、その中の「説法院」に弥勒菩薩がおられると経典に説かれています。

また、弥勒菩薩が兜率天からこの世に出現し、人々を救うことは『弥勒下生経(げしょうきょう)』に説かれているのですが、弘法大師も高野山の奥之院(おくのいん)に入定されるとき、「われ、閉目ののちは兜率天に往生し、弥勒慈尊の御前に仕え、五十億余年ののち、必す慈尊とともに下生せん」と弟子達に遺言されたと伝えられています。この大師の誓願にしたがい、弥勒菩薩が、この世に出現し説法される時に、大師とともに聴聞したいとの願いから、以後高野山の奥之院に、経典を土中に埋納する信仰が人々によって行われました。

胎蔵曼荼羅には、中台八葉院東北の位置に描かれています。

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