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高野山 霊宝館(れいほうかん)

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収蔵品紹介

仏に関する基礎知識:観音菩薩(かんのんぼさつ)

観音菩薩像観音の名前は観世音菩薩とも観自在菩薩ともいわれますが、これはインドから伝わった経文が中国語(漢語)に翻訳されるとき、各々の解釈で「世音」とか「自在」と訳されたためです。

観音の力を念ずれば、水難、火難といった七難のほか、貪欲(とんよく)、瞋恚(しんい)、愚痴の心から生じる三つの苦しみの毒から離脱させ、苦悩の衆生を救い喜びを与えるといわれています。

観音は、補陀落山(ふだらくせん)という浄土にあって、人間界のどこにでも姿をあらわし、三十三応現身(おうげんしん)として場所と時と状態に応じてあらゆる姿に変身して苦悩の衆生を救うとともに仏法を広められている仏さまです。

観音が三十三応現身となって、説法の相手によりさまざまに姿を変えられるという説は、やがて通俗化して中国の画家により三十三観音が創り出されました。その中でも有名な観音に六観音があります。

この六観音とは、聖観音・十一面観音・千手観音・准胝(じゅんてい)観音又は不空羂索観音・馬頭(ばとう)観音・如意輪(にょいりん)観音です。准胝と不空羂索の二尊の観音は、真言宗では准胝観音を重視して不空羂索観音を六観音より外し、また天台宗では不空羂索観音を重視して、准胝観音を外すなど宗旨により六観音が異なっています。

観音の三十三応現身の説は、やがて西国三十三ケ所観音霊場というような霊場信仰へと発展し、観音の信仰は広まりました。

胎蔵曼荼羅の中台八葉院西北に表現されていますが、さらに蓮華部院(観音院)にも主尊(しゅそん)として描かれています。

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